明日はどんなカゼ

有名な"Tomorrow is another day."のセリフですが、映画では「明日に望みを託して」という素晴らしく洗練された字幕がついていました。

ラストの台詞としてはなかなか決まっていてかっこいいのですが、ヒキガエルさんのイメージするスカーレットとは少し違います。なんといっても「望み」「託す」などという抽象度の高い語彙、こんなの彼女が操れるはずがありません。なんせ今日はものを考えられない女です。「託す」などという表現は生涯一度も口に上らないと思います。原文もシンプルだし。

とすると、やはり「明日は明日の風が吹く」は名訳だなぁと思うのですが、スカーレットにこんな気の利いたセリフ思い浮かぶか? という疑問も。スカーレットの評価低いよ。

ニュアンスとしては、「いっぺん寝たらスッキリするわ!」とか「明日や明日!」くらいだと思うのですが、4時間座席にかじりついて観た挙句これではクレームが出そうです。

自分ならどう訳す? とヒキガエルさん家でも話題になりましたが、喧々諤々の協議の結果「明日に切り替えていく」というプロ野球の監督コメント風に落ち着きました。「明日の4番? そうですね選手の調子を見て、また明日考えます」ほらほら原監督っぽくなってきた。スカーレットってけっこう監督向いてる気もします。選手にさっぱり二軍行きを言い渡しそう。4番にバントも厭わないタイプと見た。

単位が危うい高校生「期末試験頑張れば先生も見逃してくれるっしょ」
家計簿を見つめる主婦「でも来年は昇給するかもしれない」
お年寄り「家を建て替えたら息子夫婦も戻ってくるさ」
ウェルテル「シャルロッテだけが女じゃないんだ」

世界が百人のスカーレットだったら面白いのにな。

現在、原作の新訳が二種類刊行中です。いったいどんな決め台詞になっているのかワクワクです。訳者はプレッシャーだろうなぁ。