妹の背中

ヒキガエルさんには妹がいまして、まぁ割と仲良しです。

 

姉妹の物語でよくあることですが、ヒキガエルさんたちも「リアリストで小心者の姉」と「ドリーマーで自由奔放な妹」の構図に当てはまっています。はるか昔大学受験のとき「まだこれから妹の受験が控えているから、何がなんでも現役合格してくれ」と言い渡され、必死の思いで受験に青春を捧げたヒキガエルさん。その一方、難しめの大学を志望しつつも試験直前までマイペースに過ごし、結果浪人した妹(翌年リベンジに成功しましたが)。卒業のときも、資格を取って手堅く就職先を探したヒキガエルさんとマスコミを中心に就活した妹。はっきりした対比構造になりました。

 

ヒキガエルさんからすれば妹の行動は「現実見えてるのか?」「そんなんで大丈夫か?」と不思議でならないのですが、本人はいたってタフで前向き。「浪人生活も、就活での苦労も、どれもわたしの人生に必要なものだった」となかなかポジティブです。現在も「将来は今の勤めをやめて、こういうお店を開きたい」と攻めの姿勢を崩しません。

 

そういう妹の姿、いっときはイライラもハラハラもしましたが(今もたまにします)、最近はうらやましいなぁと思います。「自由に生きてもなんとかなる」という世界への信頼感がうらやましいのです。な、長女のみんな、この気持ち分かるでしょ? 

 

ここしばらく、ヒキガエルさんも冒険をしてみようと夢を持ちはじめたのですが、背景にはそんな妹への憧れも少しあります。ヒキガエルさんも一度は命綱も(資格も)なしに海にダイブしてみたい。

 

そんな話を妹にしたところ、しばらくしてからこんな電話がありました。「お姉ちゃんが挑戦する姿に触発されたよ! わたしも安全牌な生活に満足せず、もっと夢を追いかけようっと」

 

まじで? 受話器を握りしめるヒキガエルさんの手に汗がにじみました。こいつの背中、どんだけ遠いの。苛立ちと憧れの入り混じった姉の気持ち、妹はどれだけ気づいているのでしょうか。

 

おそるおそる片足のつま先を水につけ温度を確認するヒキガエルさんと、スプリングボードを蹴ってどぼーんと飛び込む妹。いろいろ複雑な思いはありますが、やっぱりわたしは妹の勇気が好きです。全国の抑圧された長女のみなさん、ヒキガエルさんと一緒に勇気を出して飛び込んでみましょう。妹の動きを参考にしつつ、見よう見真似で。